
「初めてでも安心!自分でデコレーションケーキを作ってみたいけど、何から始めればいいのかな……」
そんな風に思っている方も多いのではないでしょうか。デコレーションケーキは見た目が華やかで難しそうですが、基本のコツを押さえれば初心者でも素敵に仕上げられます。
この記事では、デコレーションケーキ作りに必要な材料や道具から、クリームの塗り方、簡単なデコレーションテクニックまでを詳しくお話ししていきます。失敗しやすいポイントとその対処法もご紹介するので、安心してチャレンジしてみてください!
まずはここから!デコレーションケーキ作りに必要なもの
デコレーションケーキを作るために、どんな材料と道具が必要なのかをお伝えしていきます。
実は特別な材料や高価な道具がなくても、身近にあるもので代用しながら素敵なケーキが作れるんです。まずは必要最低限のものから揃えて、慣れてきたら少しずつ専用の道具を増やしていけば十分でしょう。
そろえておきたい材料
デコレーションケーキの基本材料は、スポンジケーキ、生クリーム、砂糖、そしてデコレーション用のフルーツです。
スポンジケーキは手作りでもいいですし、市販のものを使っても構いません。市販のスポンジケーキを選ぶ際は、できるだけふわふわで弾力のあるものを選んでください。生クリームは動物性のものを選ぶと、風味豊かで美味しく仕上がります。
砂糖はグラニュー糖がおすすめですが、上白糖でも代用できます。ただし、グラニュー糖の方がクリームに溶けやすく、なめらかな食感になるでしょう。フルーツは苺やブルーベリー、キウイ、オレンジなど、色鮮やかなものを選んでみてください。
さらに、お好みでバニラエッセンスやコアントローなどの香り付けの材料があると、より本格的な味わいになります!
最低限そろえたい道具と代用品
必要な道具は、ハンドミキサー、ボウル、ゴムベラ、パレットナイフ、絞り袋と口金、そして回転台です。
しかし、これらがすべて家にない場合でも大丈夫。ハンドミキサーは泡立て器で代用できますが、手動だと時間がかかるので覚悟が必要です。パレットナイフはバターナイフやスプーンの背で代用でき、回転台は大きめの皿で代用できます。
絞り袋がない場合は、ビニール袋の角を小さく切って使うこともできるんです。口金がない場合は、アルミホイルを円錐状に丸めて先端を切り、絞り袋の先端に差し込んで使用する方法があります。ボウルは深めで安定感のあるものを選び、できれば2つ以上あると作業がスムーズになります。
まずは手持ちの道具で挑戦してみて、本格的に続けたくなったら専用の道具を購入することをおすすめします!
クリームの泡立て方|ちょうどいい固さを見極めよう
デコレーションケーキの仕上がりを左右するのが、生クリームの泡立て具合です。
適切な固さに泡立てることで、塗りやすく形も崩れにくいクリームになります。また、泡立て方によってクリームの口当たりも大きく変わるため、しっかりとマスターしておきたいポイントです。ここでは、生クリーム選びから泡立てのコツまで詳しくお話ししていきます。
どんな生クリームを選べばいい?
デコレーション用には、脂肪分35%以上の動物性生クリームがおすすめです。
なぜなら、脂肪分が高いほど泡立ちやすく、安定性も良いからです。脂肪分が低いと泡立ちにくく、時間が経つと分離しやすくなってしまいます。植物性のホイップクリームも使えますが、風味の面では動物性の方が美味しく仕上がります。
また、賞味期限が新しいものを選ぶことも大切です。古いクリームは泡立ちが悪くなることがあります。冷蔵庫でしっかり冷やしておくことも重要で、冷たいクリームの方が早くきれいに泡立ちます。
できれば使用する30分前に冷凍庫に入れておくと、さらに泡立ちやすくなります!
氷水を使った基本の泡立て方法
生クリームを泡立てる際は、氷水を使った方法が最も確実で失敗しにくい方法です。
まず、大きめのボウルに氷水を張り、その中にクリームの入ったボウルを浮かべます。氷水の温度でクリームが適温に保たれるため、安定して泡立てることができるでしょう。
ハンドミキサーを使う場合は、最初は低速で泡立て始めて、徐々に高速にしていきます。手動の泡立て器を使う場合は、一定のリズムで大きく円を描くように混ぜてください。
特に夏場や暖かい室内では、この方法が非常に効果的です。氷水がない場合は、冷たい水でも一定の効果がありますが、氷水の方がより安定した結果が得られます。
7分立てと8分立てってどんな感じ?
7分立ては、泡立て器を持ち上げたときにクリームが柔らかく落ちる状態のことです。
この状態では、クリームがとろりとしていて、まだ形を保てません。ケーキの表面に塗る際は流れやすく、デコレーションには向いていない固さです。
一方、8分立てはクリームにツノが立つけれど、先端が少し曲がる状態を指します。これがデコレーションには最適で、塗りやすさと形の保持力のバランスが取れています。絞り袋に入れて絞ったときも、きれいな形を保ってくれるでしょう。
9分立て(固く泡立った状態)になりすぎると、クリームが硬くなって塗りにくくなってしまいます。また、絞り袋から絞り出すときも力が必要になり、手が疲れやすくなってしまうので注意してください。
よくある失敗とリカバリー方法
よくある失敗は、泡立てすぎてクリームがボソボソになってしまうことです。
このような状態になった場合、少量の生クリーム(液体の状態)を加えて、ゴムベラで優しく混ぜ合わせると復活することがあります。一度に大量を加えず、大さじ1杯程度から始めて様子を見てください。
また、泡立て不足の場合は、再度ハンドミキサーで氷水を当てながら様子を見て泡立ててみてください。気温が高い日や室温が暖かい場合は、特に氷水での温度管理が重要になります。
クリームが分離してしまった場合も、氷水で冷やしながらゆっくりと泡立て直すことで復活する場合があります。温度管理がクリーム作りの成功の鍵なんです!
ケーキにクリームを塗る基本ステップ(ナッペ)
ナッペとは、ケーキの表面にクリームを均一に塗る技術のことです。
この工程をマスターすることで、見た目がぐんと美しいケーキに仕上がります。一見難しそうに見えますが、コツを押さえれば初心者でもきれいにできるので、焦らず丁寧に取り組んでみてください。順を追って詳しくお伝えしていきます。
下塗り(薄く塗る)をする理由
まず最初に、ケーキ全体に薄くクリームを塗る下塗りを行います。
これは、スポンジケーキのクズがクリームに混じるのを防ぐためです。下塗りをしないでいきなり仕上げのクリームを塗ると、スポンジのクズが表面に浮き出てきて、見た目が汚くなってしまいます。
また、下塗りをすることで表面が整い、仕上げのクリームがきれいに塗りやすくなります。スポンジの凹凸を埋める効果もあるため、最終的により滑らかな表面に仕上がるでしょう。
この段階では見た目を気にせず、とにかく全体を覆うことを意識してください。薄くても構いませんし、多少ムラがあっても問題ありません。下塗りが終わったら、一度冷蔵庫で30分ほど冷やして固めると、次の工程がやりやすくなります!
回転台がないときの塗り方
回転台がない場合は、大きめの皿を代用品として使います。
ケーキを中央に置き、手で皿を回しながらパレットナイフを当てて塗っていきます。このとき、一気に回そうとせず、少しずつ角度を変えながら進めるのがコツです。
また、立ち位置を変えながら作業することで、回転台と同じような効果が得られます。右利きの人は反時計回りに皿を回し、左利きの人は時計回りに回すとやりやすいでしょう。
さらに、皿の下に濡れたふきんを敷いておくと、滑り止めになって作業が安定します。回転台がなくても、工夫次第できれいなナッペができるんです。
きれいに見えるコツ
きれいなナッペのコツは、パレットナイフを一定の角度で保つことです。
ケーキの側面は45度程度の角度でナイフを当て、上面は水平に保ちながらクリームを伸ばします。力を入れすぎず、ナイフを滑らせるような感覚で優しく塗ってください。
また、一度にたくさんのクリームを塗ろうとせず、少量ずつ重ねていくと均一に仕上がります。側面から塗り始めて、最後に上面を仕上げる順番がおすすめです。
最後に、余分なクリームはナイフで削り取り、表面を整えてください。完璧を求めすぎず、多少の凹凸は後のデコレーションでカバーできることも覚えておきましょう!
口金を使った簡単デコレーションのやり方
口金を使ったデコレーションは、ケーキを一気に華やかにしてくれる魅力的な技術です。
基本的な口金の使い方をマスターすれば、プロのような仕上がりに近づけます。また、同じ口金でも絞り方を変えることで、様々な表現ができるのも魅力のひとつ。まずは簡単な形から始めて、徐々にレパートリーを増やしていきましょう。
まず覚えたい3つの口金(丸・星・花)
初心者におすすめなのは、丸口金、星口金、花口金の3つです。
丸口金は文字通り丸い穴が開いており、シンプルなドットや線を描くのに適しています。サイズは小さいものから大きいものまで様々で、用途に応じて使い分けができます。線を描く場合は小さめ、ドットを作る場合は大きめを選ぶとよいでしょう。
星口金はギザギザした星型の模様が絞れて、華やかな印象を与えます。ロゼット(バラの花のような形)や絞りクッキーのような模様も作れるため、1つ持っているだけで表現の幅が広がります。
花口金は平たい楕円形の穴で、花びらのような模様を作ることができるんです。角度を変えながら絞ることで、リアルな花を表現できます。この3つがあれば、バリエーション豊かなデコレーションが楽しめます!
はじめてでもきれいに絞れるコツ
きれいに絞るコツは、絞り袋の持ち方と力の入れ方にあります。
絞り袋の上部をしっかりとねじって持ち、もう一方の手で口金の近くを軽く支えます。このとき、ねじった部分を親指と人差し指でしっかりと握り、残りの指で袋を包み込むように持つと安定します。
力は一定に保ち、急激に強く握らないことが大切です。また、絞るときは手首ではなく肩から動かすイメージで、大きな動きを心がけてください。細かい作業では手首も使いますが、基本は腕全体の動きです。
また、絞る前に練習として、お皿の上でいくつか試し絞りをしてみてください。感覚を掴んでからケーキにデコレーションすると、失敗が少なくなります。最初はゆっくり丁寧に絞ることを心がけましょう。
フルーツをのせて見た目をグッと華やかに
フルーツを使ったデコレーションは、色彩豊かで見た目にも美味しそうなケーキに仕上げてくれます。
配置のバランスや色の組み合わせを意識するだけで、ぐっとおしゃれな印象になるんです。また、季節のフルーツを使うことで、その時期ならではの特別感も演出できます。基本的なポイントを詳しくお話ししていきます。
苺を並べるときのポイント
苺をデコレーションに使う場合、大きさを揃えることが美しく見せるコツです。
可能であれば、購入時に同じサイズの苺を選んでおくとよいでしょう。大きさがバラバラの場合は、大きい苺を半分にカットして調整することもできます。
また、苺のヘタを取った面を下にして安定させ、先端を外側に向けて並べると統一感が出ます。ケーキの縁に沿って等間隔で配置すると、プロっぽい仕上がりになります。偶数個で配置する場合は対称性を意識し、奇数個の場合はバランスよく散らすとよいでしょう。
切った断面を見せたい場合は、縦半分にカットして断面を表に向けて並べてみてください。鮮やかな色合いがより際立ちます。さらに、苺の表面に軽く砂糖を振っておくと、時間が経っても色鮮やかさが保たれます!
色の組み合わせを意識してみよう
フルーツの色の組み合わせを工夫することで、より美しいケーキになります。
赤い苺、緑のキウイ、青紫のブルーベリーを使えば、三原色のような分かりやすい配色になります。これらの色は互いを引き立て合うため、どれも鮮やかに見えるでしょう。
また、同系色でまとめるのも上品な印象を与えます。例えば、苺とラズベリー、チェリーなどの赤系フルーツでまとめたり、キウイとマスカット、グリーンアップルなどの緑系でまとめたりする方法があります。
対照的な色を使う場合は、オレンジとブルーベリー、黄色いパイナップルと紫のぶどうなど、色相環で向かい合う色を組み合わせると印象的に仕上がります。白いクリームとのコントラストも考えながら、全体のバランスを見て配置してみてください。
作ったケーキをきれいに保つ保存と持ち運びの工夫
せっかく作ったデコレーションケーキを、きれいな状態で保存・持ち運びするための方法をお伝えしていきます。
適切な保存方法を知っておくことで、翌日でも美味しく召し上がっていただけるんです。また、プレゼントとして贈る場合の持ち運びのコツも併せてご紹介していきます。
冷蔵で保存するときの目安
デコレーションケーキは冷蔵庫で保存し、当日か翌日中に食べることをおすすめします。
保存する際は、ケーキボックスに入れるか、大きめのタッパーなどで覆ってください。乾燥を防ぐことで、クリームの食感とフルーツのみずみずしさが保たれます。蓋がない場合は、ラップをふんわりとかけるだけでも効果があります。
翌日まで保存する場合でも、2日目までには食べ切るようにしてください。それ以上経つと、クリームが水っぽくなったりフルーツが傷んだりする可能性があります。特に苺などの傷みやすいフルーツを使った場合は、より早めに消費することが大切です。
また、冷蔵庫の中でニオイの強い食品と一緒に保存すると、ケーキにニオイが移ってしまうことがあります。可能であれば、密閉性の高い容器に入れて保存しましょう。
友達や家族に持って行くときのポイント
ケーキを持ち運ぶ際は、底の安定したケーキボックスを使用することが大切です。
手作りの場合、紙製のケーキボックスをケーキ屋さんで分けてもらったり、100円ショップで購入したりできます。箱のサイズはケーキよりも一回り大きめを選び、中でケーキが動かないよう注意してください。
また、保冷バッグに保冷剤を入れて温度を保ちながら運びます。保冷剤は直接ケーキに当たらないよう、タオルなどで包んでから使用しましょう。車で運ぶ場合は、急ブレーキや急カーブでケーキが崩れないよう、平らな場所に置いて慎重に運転してください。
電車やバスを利用する場合は、両手でしっかりと支えられるよう荷物を最小限にしておくことをおすすめします。混雑時間を避けて移動することも、ケーキを守るためには重要なポイントです!
まとめ
デコレーションケーキ作りは、基本のポイントを押さえれば初心者でも素敵に仕上げることができます。
生クリームの適切な泡立て、丁寧なナッペ、そして色とりどりのフルーツやクリームでのデコレーション。これらを組み合わせることで、特別な日にぴったりの華やかなケーキが完成するでしょう。
最初は思うようにいかないこともあるかもしれませんが、何回か作るうちに必ずコツを掴めるはずです。失敗を恐れず、まずは楽しむことを心がけてください。完璧でなくても、手作りならではの温かみのあるケーキは、きっと喜んでもらえます。
ぜひ今度の誕生日や記念日に、世界にひとつだけのオリジナルケーキ作りにチャレンジしてみてください!