色鉛筆 アイキャッチ

「色鉛筆でイラストを描いてみたいけど、絵が苦手な自分にもできるかな……」

そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

色鉛筆イラストは「絵心がないと無理」と思われがちですが、実はコツさえつかめば初心者でも十分楽しめる趣味です。

この記事では、色鉛筆イラストを簡単に描くための基本的な描き方や道具選び、失敗しにくくなるコツまで丁寧にお伝えしていきます。

まずは気軽な気持ちで、色鉛筆の世界に一歩踏み出してみましょう!

色鉛筆イラストは本当に簡単?初心者が「難しい」と感じる理由

「色鉛筆イラストは簡単」と聞いても、なかなか信じられない方もいるはずです。

実際、多くの初心者が最初の一歩でつまずいてしまいます。

しかし難しいと感じる理由の多くは、技術的な問題ではなく心理的なハードルや知識不足によるものなんです。

ここでは、初心者がぶつかりやすい壁について具体的に見ていきましょう!

絵が苦手=センスがないと思い込んでしまう

多くの人が「自分には絵のセンスがない」と決めつけてしまいがちです。

なぜなら、学校の美術の授業で良い評価をもらえなかったり、周りと比べて上手く描けなかった経験が心に残っているから。

でも実は、色鉛筆イラストで必要なのはセンスよりも「観察力」と「練習」なんです。

りんごを描くときに大切なのは、りんごの形や色をよく見ること。

センスがあるかどうかではなく、対象をじっくり観察して、それを紙の上で再現する作業の繰り返しが上達への道です。

さらに、色鉛筆は失敗しても消しゴムで修正できたり、重ね塗りでカバーできたりと、やり直しがききやすい画材でもあります。

つまり「センスがない」という思い込みは、色鉛筆イラストを始める前に手放してしまって大丈夫。

描き続けることで、誰でも確実に上達していけるんです!

最初から完成形を目指してしまう

初心者にありがちなのが、いきなりSNSで見かけるようなクオリティの高い作品を目指してしまうこと。

これは挫折の大きな原因になります。

たとえば、初めて色鉛筆を手にした日に、リアルな風景画や精密な人物画を描こうとするのは無理があるんです。

上手な人の作品は、何年もの練習と試行錯誤の積み重ねによって生まれたもの。

それを知らずに「自分もあんな風に描きたい」と思って挑戦すると、当然うまくいかず、がっかりしてしまいます。

一方で、最初から「練習だから」と割り切って、簡単なモチーフから始めれば、達成感を味わいながら少しずつレベルアップできるんです。

たとえば、丸い果物やシンプルな葉っぱなど、形が単純なものから練習すると良いでしょう。

小さな成功体験を積み重ねることで、自然と技術も向上していきます。

焦らず、一歩ずつ進んでいくことが大切です!

正しい描き方を知らないだけの場合がほとんど

「色鉛筆イラストが難しい」と感じる最大の理由は、実は正しい描き方を知らないだけというケースが大半です。

なぜなら、学校で習う美術の授業では、色鉛筆の基本的なテクニックまで詳しく教えてもらえないことが多いから。

たとえば「薄く塗ってから徐々に濃くする」「色を重ねて深みを出す」といった基本ルールを知っているだけで、仕上がりは驚くほど変わります。

また、力を入れすぎて紙を傷めてしまったり、色の選び方がわからなかったりするのも、知識不足が原因。

逆に言えば、基本的な描き方とコツさえ押さえてしまえば、初心者でも十分に楽しめるレベルの作品が描けるようになるんです。

この記事では、そんな「知っているだけで差がつくポイント」をたっぷりお伝えしていきます。

ちょっとした知識があるだけで、色鉛筆イラストはグッと身近なものになりますよ!

簡単に描くために最低限そろえる色鉛筆と道具

色鉛筆イラストを始めるにあたって、まず気になるのが「何を買えばいいの?」という疑問ですよね。

実は、最初から高価な道具をたくさん揃える必要はありません。

むしろ、最低限の道具だけで十分スタートできるんです。

ここでは、初心者が迷わず道具選びができるように、具体的な目安やポイントをお伝えしていきます!

色鉛筆は何色あれば十分?初心者向けの色数目安

色鉛筆を買うとき、最も迷うのが「何色セットを選べばいいか」という点でしょう。

結論から言うと、初心者には12色〜24色セットがおすすめです。

なぜなら、この色数があれば基本的な色はすべて揃いますし、色を混ぜたり重ねたりすることで、さまざまな表現ができるから。

たとえば、12色セットなら赤・青・黄色などの基本色に加えて、茶色や緑、ピンクなど、よく使う色が一通り入っています。

一方で、36色や48色といった大きなセットは、確かに便利ですが、初心者のうちは使いこなせない色も多く、結局持て余してしまうことも。

まずは少ない色数から始めて、「この色がもっと欲しい」と感じたタイミングで買い足していくのが賢い選択です。

ちなみに、100円ショップの12色セットでも、練習用としては十分使えます。

最初は気軽に始められる価格帯のものを選んで、色鉛筆の楽しさを体感してみてください!

紙選びで仕上がりが変わる理由

意外と見落とされがちですが、紙選びは色鉛筆イラストの仕上がりに大きく影響します。

なぜなら、紙の表面の質感によって、色鉛筆の発色や塗り心地がまったく変わってくるから。

たとえば、コピー用紙のようなツルツルした紙では、色鉛筆の粉が乗りにくく、ムラになりやすいんです。

逆に、画用紙のように少しザラつきのある紙を使うと、色鉛筆の芯が紙にしっかり引っかかり、均一に色が乗りやすくなります。

初心者には、文房具店で売っている「スケッチブック」や「画用紙」が最適です。

厚みがあって丈夫なので、何度も重ね塗りしても紙がよれにくいというメリットもあります。

また、紙の色も重要で、真っ白な紙よりも少しクリーム色がかった紙のほうが、目に優しく、長時間描いていても疲れにくいんです。

最初は画用紙か、100円ショップで手に入るスケッチブックから試してみることをおすすめします!

あれば便利な道具・なくても困らない道具

色鉛筆と紙さえあれば、基本的には描き始められます。

しかし、いくつかの道具をプラスすることで、より快適に、そしてクオリティ高く仕上げることができるんです。

まず「あれば便利な道具」として挙げられるのが、消しゴムと鉛筆削りです。

消しゴムは、下書きを消すだけでなく、色鉛筆で描いた部分を薄くしたり、ハイライトを入れたりする際にも使えます。

ただし、普通の消しゴムだと色鉛筆が完全には消えないため、練り消しゴムがあるとさらに便利です。

鉛筆削りは、色鉛筆の芯を常に尖らせておくために必須。

細かい部分を描くときには、芯が尖っているほうが断然描きやすくなります。

一方で「なくても困らない道具」は、フィキサチーフ(定着液)やブレンダー(色を混ぜるための道具)など。

これらはプロが使う道具で、初心者のうちは無理に揃える必要はありません。

まずは色鉛筆と紙、そして消しゴムと鉛筆削りがあれば、十分に色鉛筆イラストを楽しめます!

まずはこれだけでOK|色鉛筆イラストの基本の描き方3ステップ

ここからは、いよいよ実際の描き方に入っていきます。

色鉛筆イラストの基本は、たった3つのステップで構成されているんです。

このステップを意識するだけで、初心者でも驚くほどキレイに仕上げることができます。

順番に見ていきましょう!

ステップ1:最初は薄く塗る

色鉛筆イラストで最も重要なのが、「最初は薄く塗る」こと。

なぜなら、一度濃く塗ってしまうと、修正が効かなくなってしまうからです。

たとえば、りんごを赤く塗るとき、いきなり強い力で真っ赤に塗りつぶすのではなく、力を抜いて薄く色を重ねるイメージで塗っていきます。

このとき、鉛筆を寝かせるようにして持つと、広い面積を均一に塗りやすくなるんです。

また、薄く塗ることで、後から別の色を重ねたり、濃淡を調整したりする余地が生まれます。

逆に、最初から濃く塗ると、紙の表面が色鉛筆の粉で埋まってしまい、それ以上色が乗らなくなることも。

「物足りないかな?」と感じるくらいの薄さでちょうど良いんです。

焦らずに、少しずつ色を重ねていく感覚を大切にしてみてください!

ステップ2:色を重ねて立体感を出す

薄く塗った後は、さらに色を重ねて立体感を出していきます。

これが色鉛筆イラストの醍醐味とも言える部分です。

たとえば、オレンジを描く場合、最初にオレンジ色を薄く塗った後、影になる部分に茶色や赤を重ねると、ぐっと立体的に見えてくるんです。

重ね塗りのコツは、同じ方向に一定のリズムで塗ること。

バラバラな方向に塗ると、ムラができてしまいます。

また、異なる色を重ねることで、単色では出せない深みや複雑な色合いが生まれるのも魅力です。

たとえば、緑色の葉っぱに黄色や青を重ねると、よりリアルな質感が表現できます。

ただし、ここでも力を入れすぎないことが大切。

薄く、丁寧に、何度も重ねることで、美しいグラデーションが完成していきます!

ステップ3:影とハイライトで仕上げる

最後の仕上げとして、影とハイライトを加えていきます。

これだけで、イラストが一気にプロっぽく見えるようになるんです。

影を入れる際は、対象物のどこに光が当たっているかをイメージしましょう。

たとえば、左上から光が当たっているなら、右下が暗くなるはずです。

その暗い部分に、濃い色(茶色や黒、濃い青など)を重ねて影を作ります。

逆にハイライトは、最も明るい部分を残しておくこと。

もし塗りすぎてしまった場合は、消しゴムや練り消しゴムで軽くこすって、白っぽさを取り戻すこともできます。

また、白い色鉛筆を使って、ハイライト部分に軽く色を乗せる方法も効果的です。

影とハイライトのバランスが整うと、平面的だったイラストが、まるで本物のように見えてきます。

ぜひ、この最後のひと手間を加えてみてください!

初心者でも描きやすい「簡単モチーフ」おすすめ例

「色鉛筆イラストを始めたいけど、何を描けばいいかわからない……」という方も多いはずです。

実は、モチーフ選びは上達のカギを握る重要なポイント。

ここでは、初心者でも失敗しにくく、楽しく練習できるモチーフの選び方と、具体的なおすすめ例をご紹介していきます!

最初の練習に向いているモチーフの共通点

初心者が練習しやすいモチーフには、いくつかの共通点があります。

まず第一に、「形がシンプルである」こと。

複雑な形を描こうとすると、形を取るだけで疲れてしまい、色を塗る段階まで辿り着けないことも。

たとえば、丸や楕円など、基本的な図形で構成されているモチーフは、初心者でも描きやすいんです。

次に、「色数が少ない」ことも重要です。

たくさんの色を使い分けるのは、慣れてからでも遅くありません。

最初は2〜3色程度で完成するモチーフを選ぶと、色選びに悩まずスムーズに描けます。

さらに、「身近にあるもの」を選ぶと、実物を見ながら描けるので、観察力も鍛えられるというメリットがあります。

わざわざ写真を探さなくても、家にあるものをモチーフにできれば、気軽に何度でも練習できますよね。

これらの条件を満たすモチーフから始めれば、楽しく、そして確実にスキルアップできます!

具体的におすすめの簡単モチーフ例

では、実際にどんなモチーフが初心者に向いているのか、具体例を挙げていきます。

まずおすすめなのが「果物」です。

りんご、みかん、バナナ、ぶどうなど、どれも形がシンプルで、色も単純。

特にりんごは、丸い形に赤と影の茶色だけで描けるので、最初の練習に最適です。

次に「葉っぱ」も良い練習になります。

緑色を基調に、黄色や青を少し混ぜるだけで、リアルな質感が出せます。

また、葉っぱは左右対称でないため、多少いびつでも「そういうもの」として成立しやすいんです。

さらに「マグカップ」や「コップ」などの日用品もおすすめ。

円柱形という基本図形を練習できますし、色も単色で済むことが多いため、形を取る練習に集中できます。

加えて「お菓子」(クッキーやドーナツなど)も、楽しく描けるモチーフです。

美味しそうに描けたときの達成感は格別ですし、色や質感の表現を学ぶのにも適しています。

まずはこれらのモチーフから、自分が「描いてみたい」と思えるものを選んで挑戦してみてください!

失敗しにくくなる!色鉛筆イラストを簡単に仕上げるコツ

基本の描き方がわかっても、実際に描いてみると思い通りにいかないこともあるはずです。

でも、ちょっとしたコツを知っているだけで、失敗を未然に防げるんです。

ここでは、初心者がつまずきやすいポイントと、それを回避するための具体的なテクニックをお伝えしていきます!

ムラを防ぐ塗り方のコツ

色鉛筆イラストでよくある失敗が、塗りムラができてしまうこと。

ムラがあると、どうしても素人っぽく見えてしまいます。

しかし、塗り方のコツを押さえれば、誰でもムラなく均一に塗れるようになるんです。

まず大切なのが、「一定方向に塗る」こと。

たとえば、左上から右下に向かって斜めに塗ると決めたら、最後までその方向を守ります。

途中でバラバラな方向に塗ると、線の向きが目立ってムラになりやすいんです。

次に、「力加減を一定にする」ことも重要です。

強く塗ったり弱く塗ったりを繰り返すと、濃淡がバラバラになってしまいます。

軽い力で、リズムよく塗っていくイメージを持つと良いでしょう。

また、「重ね塗りで調整する」という考え方も役立ちます。

一度で完璧に塗ろうとせず、薄く塗っては重ね、薄く塗っては重ね……を繰り返すことで、ムラが目立たなくなります。

焦らず丁寧に塗ることが、ムラを防ぐ最大のコツです!

色選びで迷わなくなる考え方

初心者が悩みがちなのが、「どの色を使えばいいかわからない」という問題。

たとえば、りんごを描くとき、「赤だけでいいの?」「影は何色?」と迷ってしまうことも多いでしょう。

でも、色選びにはシンプルな考え方があるんです。

まず基本は、「実物をよく観察する」こと。

りんごをじっくり見てみると、真っ赤な部分だけでなく、黄色っぽい部分やオレンジがかった部分もあるはずです。

そうした微妙な色の違いを見つけることが、色選びのヒントになります。

次に、「影には暗い色を使う」というルールを覚えておきましょう。

たとえば、赤い部分の影には、濃い赤や茶色、場合によっては紫や青を使うと自然に見えます。

また、「最初は3色以内にする」と決めると、迷いが減ります。

メインの色、影の色、ハイライト用の明るい色の3つがあれば、十分立体感が出せるんです。

慣れてきたら徐々に色数を増やしていけば良いので、まずはシンプルに考えてみてください!

描きすぎを防ぐために意識したいポイント

色鉛筆イラストでありがちな失敗が、「描きすぎてしまう」こと。

なぜなら、描いているうちに「もっと濃く」「もっと細かく」と欲が出てきて、気づいたときには色が濃すぎたり、細かくなりすぎたりしてしまうからです。

これを防ぐためには、「引き算の美学」を意識することが大切。

たとえば、「ここはあえて塗らない」という選択も、立派な表現の一つなんです。

白く残した部分がハイライトになり、かえって美しく見えることもあります。

また、「定期的に離れて見る」習慣をつけると良いでしょう。

近くで見ているとどうしても細部が気になりますが、少し離れて全体を見ると、「これで十分」と思えることも多いんです。

さらに、「完璧を目指さない」マインドも重要。

特に初心者のうちは、100点を目指すよりも、60点でも完成させて次に進むほうが上達が早くなります。

描きすぎて失敗するよりも、ほどほどで止めて、また新しいモチーフに挑戦してみてください!

色鉛筆イラストに慣れてきたら次に知りたくなること

基本の描き方をマスターして、いくつかモチーフを描いてみると、自然と「もっと上手くなりたい」という欲が出てきます。

そんなときに役立つのが、ワンランク上のテクニックや知識です。

たとえば、「グラデーションをもっとなめらかにしたい」と思ったら、ブレンダーという道具を使う方法があります。

これは色と色の境目をなじませて、より自然なグラデーションを作れる便利アイテムなんです。

また、「リアルな質感を出したい」なら、紙の種類を変えてみるのも一つの手。

水彩紙のような凹凸のある紙を使うと、独特の風合いが生まれます。

さらに、描くモチーフのジャンルを広げていくのも楽しみの一つです。

動物や風景、人物など、難易度が上がるほどやりがいも増していきます。

加えて、オンライン講座や書籍を活用して、プロの技法を学ぶのもおすすめ。

YouTubeには無料で学べる色鉛筆イラストの動画がたくさんありますし、図書館で専門書を借りるのもコストをかけずにスキルアップできる方法です。

ただし、焦りは禁物。

基本をしっかり固めたうえで、自分のペースで少しずつレベルアップしていくことが、長く楽しむ秘訣です。

色鉛筆イラストは、一生続けられる奥深い趣味なので、ぜひ自分なりの楽しみ方を見つけてみてください!

まとめ

色鉛筆イラストは、初心者でも簡単に始められる趣味です。

「絵が苦手」「センスがない」という思い込みは手放して、まずは気軽に一歩を踏み出してみましょう。

最低限の道具(12〜24色の色鉛筆と画用紙)さえあれば、今日からでもスタートできます。

描き方の基本は、「薄く塗る」「色を重ねる」「影とハイライトで仕上げる」というシンプルな3ステップ。

このステップを意識するだけで、驚くほどキレイに仕上がるようになります。

また、最初は果物や葉っぱなど、身近でシンプルなモチーフから練習すると、失敗が少なく、楽しく続けられるはずです。

ムラを防ぐコツや色選びの考え方、描きすぎを避けるポイントなど、ちょっとした工夫で仕上がりは格段に良くなります。

何より大切なのは、完璧を目指さず、自分のペースで楽しむこと。

上手い下手よりも、「描いている時間が楽しい」と思えることが、色鉛筆イラストを続ける最大のモチベーションになります。

ぜひ、色鉛筆を手に取って、あなただけの作品を描いてみてください!