「大人の塗り絵って気になるけれど、絵心がない私にも続けられるのかな……」
そんなふうに感じて、なかなか最初の一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、大人の塗り絵は絵心ゼロでも十分に楽しめる趣味です。
あらかじめ描かれた線の中を、好きな色でゆっくり塗っていくだけなので、絵を描く技術はいりません。
この記事では、大人の塗り絵の魅力や心にうれしい効果、そろえたい道具、そして初心者がつまずかない選び方まで、まとめてご紹介していきます。
読み終えるころには、「これなら私にもできそう!」と、きっと最初の一歩を踏み出したくなるはずです!
大人の塗り絵とは?子どもの塗り絵との違いと「コロリアージュ」の魅力
大人の塗り絵とは、細かく描き込まれた図案を、色鉛筆やペンで自由に彩っていく趣味のこと。
子どもの頃に親しんだものとは、いったいどんな違いがあるのでしょうか。
まずは大人の塗り絵ならではの特徴から、順番に取り上げていきます!
子どもの塗り絵との違い(繊細で複雑なデザイン)
いちばんの違いは、図案の繊細さにあります。
子ども向けが大きく分かりやすい絵柄なのに対し、大人向けは線が細く、塗る面積も小さめ。
花びらの一枚一枚や葉脈まで描き込まれた図案も多く、塗り応えは段違いです。
さらに、色鉛筆やマーカーがきれいに発色するよう、紙質にこだわった本も少なくありません。
つまり、じっくり時間をかけて“作品”を仕上げる感覚こそ、大人の塗り絵の醍醐味といえます!
フランス発祥「コロリアージュ」ってなに?
大人の塗り絵ブームの火付け役は、フランスで生まれた「コロリアージュ(coloriage)」です。
コロリアージュとは、フランス語で「塗り絵」を指す言葉のこと。
2010年代に大人向けの精緻な塗り絵本が世界的に流行し、日本でも「大人の塗り絵」として広く親しまれるようになりました。
なかでも、ヨハンナ・バスフォードさんの『ひみつの花園』は、ブームを象徴する一冊として知られています。
いわば、コロリアージュこそ大人の塗り絵の原点というわけです!
花・動物・風景・マンダラ・名画…絵柄の種類
大人の塗り絵は、絵柄のバリエーションがとても豊富です。
定番は、バラやひまわりといった花や植物。
ほかにも、猫や鳥などの動物、旅情をそそる街並みや風景、幾何学的で美しいマンダラ(曼荼羅)、さらにゴッホやミュシャなどの名画をモチーフにしたものまで、実にさまざまです。
和柄や北欧風のおしゃれなデザインも、人気を集めています。
だからこそ、自分の「好き」に合わせて一冊を選べるのも、大きな魅力といえます!
大人の塗り絵が趣味におすすめな理由|心と暮らしにうれしい効果
「ただの塗り絵でしょ?」と思われるかもしれませんが、大人の愛好者が増えているのには、ちゃんと理由があります。
心と暮らしにうれしい4つのポイントを、順番にお伝えしていきます!
無心になれてストレス解消・リラックスにつながる
まず大きな魅力が、塗っている間に「無心」になれることです。
色を選び、線からはみ出さないように塗る——。
この単純な作業に集中していると、頭の中の考えごとから自然と離れられると言われています。
実際、「塗っているうちにモヤモヤが晴れてスッキリした」という声も、多く聞かれます。
就寝前のリラックスタイムに取り入れる人も、少なくありません。
気持ちを切り替えたいときの“お守り”として、そばに置いておくのもおすすめです!
「今」に集中するマインドフルネス的な時間になる
大人の塗り絵は、「今この瞬間」に意識を向ける時間になります。
過去の後悔や未来の不安ではなく、目の前の一色に集中する——。
この状態は、瞑想やマインドフルネスにも通じると言われています。
しかも、特別な準備がいらず、机とペンさえあればいつでも始められるのも手軽なところ。
忙しい毎日のなかに、静かで心地よい“余白”をつくれるというわけです!
集中力や脳の活性化にうれしいと言われる理由
塗り絵は、集中力や頭の働きにうれしい時間になるとも言われています。
なぜなら、配色を考え、指先を細かく動かす作業が、脳をほどよく使う刺激になるからです。
こうした点から、高齢者向けの脳トレや、認知症ケアの現場で塗り絵が取り入れられる例も紹介されています。
ただし、医学的な効果を保証するものではないため、あくまで「楽しみながら頭を使える趣味」としてとらえておくと安心です。
難しく考えず、まずは気軽に手を動かしてみることをおすすめします!
絵心がなくても“作品”が仕上がる達成感
そして、見逃せないのが「達成感」です。
図案があらかじめ用意されているので、絵心がなくても、塗り終えればちゃんと一枚の作品になります。
白いページが少しずつ色で満たされ、最後の一色を置いた瞬間の満足感は格別。
SNSに完成品を投稿して、「きれい!」と反応をもらう楽しみもあります。
「自分にも作れた」という小さな成功体験が、次の一枚への意欲につながっていきます!
絵心がなくても大丈夫!大人の塗り絵の始め方と必要なもの
「やってみたいけれど、何を用意すればいいの?」——そんな疑問にお答えして、ここからは始め方と必要な道具をお伝えしていきます。
お金をかけずに試す方法もあるので、気軽に読み進めてみてください!
まずはこれだけ。最低限そろえたい道具
大人の塗り絵を始めるのに、特別な道具はいりません。
必要なのは、基本的に「塗り絵の本(または図案)」と「色鉛筆」の2つだけ。
あとは、細かい部分をきれいに塗るための鉛筆削りや、下の紙を汚さないための下敷きがあると便利です。
消しゴムや練り消しも、手元にあれば安心。
まずは家にあるものから始めて、足りないものを少しずつ足していくのがおすすめです!
色鉛筆は油性?水彩?初心者の選び方(36色が目安)
画材選びで迷ったら、まずは油性の色鉛筆を選んでみてください。
大人の塗り絵では、油性タイプが扱いやすく、重ね塗りやグラデーションもしやすいからです。
一方、水でぼかして水彩画のような風合いを出したいなら、「水彩色鉛筆」という選択肢もあります。
色数は、無理のない範囲で表現の幅が広がる36色前後が目安。
ブランドにこだわるなら、トンボ鉛筆や三菱鉛筆といった国産は入手しやすく、書き心地も安定しています。
もう一段こだわりたい方には、ファーバーカステルやホルベインなどの専門ブランドも知られています(品ぞろえは店舗や時期により異なります)。
最初から高価なセットをそろえる必要はないので、手に取りやすいものから試してみることをおすすめします!
100均・無料ダウンロード図案でお金をかけずに試す方法
「続くか分からないのに、お金はかけたくない」という方も、安心してください。
実は、大人の塗り絵はほぼ0円からでも試せます。
例えば、100円ショップには色鉛筆や塗り絵の本がそろっており、ワンコインで一式まかなえることも。
また、インターネット上には無料でダウンロードできる図案を配布しているサイトもあり、家庭用プリンターで印刷すればすぐに始められます。
取り扱いは店舗や時期によって変わるため、まずは近くのお店をのぞいてみるのもおすすめです。
無料や100均のアイテムでお試しして、「楽しい!」と感じたら本格的な道具へステップアップしていくのが、賢い始め方といえます!
初心者がつまずかない塗り絵本・絵柄の選び方
道具がそろったら、次に気になるのが「どの塗り絵本を選ぶか」ではないでしょうか。
ここからは、初心者が挫折しない絵柄の選び方と、目的別のおすすめ本をお伝えしていきます!
初心者は「花・植物・マンダラ」から始めよう
最初の一冊に迷ったら、花や植物、マンダラの図案から選んでみてください。
これらは塗る範囲がほどよく区切られていて、どこから塗ればいいか分かりやすいからです。
花や植物は、多少色がはみ出しても自然に見えるのがうれしいところ。
マンダラは左右対称のリズミカルな模様で、無心で塗り進めやすいと人気を集めています。
逆に、人物や複雑な風景は塗り分けが難しく、最初はつまずきやすい傾向があります。
だからこそ、まずは“塗りやすさ”を優先して選ぶことをおすすめします!
挫折しない絵柄選び3つのポイント(塗る面積・線のはっきりさ・お手本の有無)
挫折を防ぐには、次の3つのポイントを押さえておくと安心です。
まず意識したいのが「塗る面積」。細かすぎる図案は根気がいるため、初心者には面積が大きめのものが向いています。
次に大切なのが「線のはっきりさ」です。輪郭がくっきりした図案なら、色がはみ出しにくく、きれいに仕上がります。
そして見落としがちなのが「お手本(塗り見本)の有無」。配色に迷ったとき、見本つきの本なら心強い味方になります。
この3点を押さえて選べば、「思ったより難しかった……」という失敗も、ぐっと減らせます!
【目的別】初心者におすすめの大人の塗り絵本
ここからは、目的別におすすめの大人の塗り絵本を3冊ご紹介していきます。
気になる一冊が見つかれば、ぜひ手に取ってみてください!
① 癒し・リラックス重視なら『イメージで彩る 癒しのぬりえ 花マンダラ』
最初の一冊に迷う方へおすすめしたいのが、ユーキャンの『イメージで彩る 癒しのぬりえ 花マンダラ』です。
「おうち時間シリーズ」の一冊で、塗り見本つきなので、配色に悩まず無心で楽しめます。
花をモチーフにしたマンダラは、放射状の模様が塗っていて心地よく、没頭感もたっぷり。
見本どおりに塗っても、自分流にアレンジしても味わえる作りになっています。
「まずは癒されたい」という方の、心強い入門書といえます!
② 色の組み合わせを学びたいなら『色彩感覚と配色センスを高める 大人の3色塗り絵レッスン帖』
配色に自信をつけたいなら、桜井輝子さんの『色彩感覚と配色センスを高める 大人の3色塗り絵レッスン帖』が頼りになります。
タイトルどおり、たった3色の色鉛筆で、センスよく仕上げるコツが学べる一冊です。
72通りの配色サンプルから好きな組み合わせを選んで塗る構成なので、「色選びが苦手……」という悩みも自然とほぐれていきます。
東京書店から刊行されており、書店や通販でも手に取りやすい本です。
塗りながら色の感覚を磨きたい方に、ぴったりの一冊といえます!
③ 手を動かして気分を切り替えたいなら『自律神経を整えるぬり絵』
塗る時間で気分を切り替えたい方には、小林弘幸さんによる『自律神経を整えるぬり絵』が知られています。
順天堂大学医学部教授である著者が考案した、和柄モチーフのぬり絵本です。
花や蝶などの和のデザインを、1日15分ほど塗るスタイルで紹介されています。
ページはミシン目で切り離せるので、塗った作品を飾りたいときにも便利。
ただし、健康効果を保証するものではないため、「楽しみながら気分転換できる一冊」としてとらえておくと安心です。
落ち着いた和のモチーフが好きな方は、チェックしてみてください!
もっと楽しく!大人の塗り絵をきれいに仕上げる塗り方のコツ
せっかく塗るなら、もっときれいに仕上げたいですよね。
ここからは、初心者でもワンランク上の仕上がりに近づく、3つの塗り方のコツをお伝えしていきます!
薄い色・明るい色から塗り始める
きれいに塗るコツの1つ目は、「薄い色・明るい色から塗る」ことです。
なぜなら、色鉛筆は上から濃い色を重ねられても、明るい色には戻しにくいからです。
最初に薄く全体を塗り、様子を見ながら少しずつ濃くしていくと、失敗がぐっと減ります。
いきなり濃く塗ると修正が効かず、後悔しがち。
淡い色を土台にすると、色の重なりにも自然な深みが生まれます。
まずは「薄く、ゆっくり」を合言葉に、塗り進めてみてください!
重ね塗りとグラデーションで“絵画”のように
2つ目のコツは、「重ね塗り」と「グラデーション」です。
1色で塗るより、2〜3色を重ねたほうが、ぐっと本格的な雰囲気に近づきます。
例えば花びらなら、根元を濃く、先端を薄くぼかすように塗ると、自然な立体感が生まれます。
同系色を少しずつ変えて重ねれば、まるで絵画のような奥行きも表現できるように。
力を抜いて、境目をなでるように塗るのがポイントです。
このひと手間で、仕上がりの印象は大きく変わっていきます!
光の向きをそろえて影をつけると立体感が出る
3つ目のコツは、「光の向きをそろえる」ことです。
光が当たる方向を先に決めておくと、影をつける位置に一貫性が生まれ、立体感が増します。
例えば「左上から光が差している」と決めたら、右下側に濃い色をのせていきます。
すべてのモチーフで向きをそろえるのが、きれいに見せるポイント。
影を入れるだけで、平面的だった絵が驚くほど生き生きとして見えます。
少し上級のテクニックですが、慣れてきたらぜひ挑戦してみてください!
大人の塗り絵を長く続けるコツと楽しみ方の広げ方
最後に、大人の塗り絵を無理なく続け、さらに楽しみを広げるヒントをお伝えしていきます。
せっかく始めた趣味を、じっくり育てていきましょう!
「できる時に、できる部分だけ」で気軽に続ける
長く続けるいちばんのコツは、「頑張りすぎない」ことです。
一枚を一気に仕上げようとすると、負担になって手が止まりやすいからです。
「今日は花びらを1枚だけ」「気が向いたら5分だけ」——そんな気楽なペースで大丈夫。
塗りかけのページをそのままにしても、まったく問題ありません。
むしろ、少しずつ進めるほうが、完成したときの喜びも長く味わえます。
自分のリズムを大切にしながら、マイペースに楽しんでみてください!
完成した作品を飾る・SNSでシェアする
塗り終えた一枚は、ぜひ「見せる」楽しみへつなげてみてください。
飾ったりシェアしたりすると、達成感がより大きくなり、次への意欲もわいてきます。
お気に入りの作品は、額に入れて部屋に置くだけで、立派なインテリアに。
InstagramなどのSNSに投稿すれば、同じ趣味の仲間とつながり、「素敵!」の声が励みになります。
ミシン目で切り離せる本なら、飾るのも手軽です。
自分の作品を誰かと分かち合う時間は、趣味をもっと豊かにしてくれます!
コンテストや無料図案でマンネリを防ぐ
「同じような絵柄に飽きてきた」と感じたら、新しい刺激を取り入れてみてください。
いつもと違う題材やイベントに触れると、また新鮮な気持ちで楽しめるからです。
例えば、塗り絵のコンテストやSNSのお題企画に参加すれば、目標ができて張り合いが生まれます。
無料図案を活用して、季節のモチーフや、普段は選ばないジャンルに挑戦するのもおすすめ。
ときには画材を変えて、水彩色鉛筆やペンを試してみるのも新鮮です。
小さな変化を取り入れながら、長く飽きずに続けていきましょう!
まとめ
改めてお伝えすると、大人の塗り絵は絵心ゼロでも十分に始められ、長く楽しめる趣味です。
あらかじめ描かれた線を好きな色で塗るだけなので、特別な技術はいりません。
心を落ち着けたいとき、無心になりたいとき、その手軽さと達成感は大きな支えになってくれます。
まずは100均や無料図案で気軽に試し、「楽しい!」と感じたら、色鉛筆やお気に入りの一冊を少しずつそろえていくのがおすすめです。
上手に塗ろうと気負う必要はありません。
大切なのは、仕上がりの巧みさよりも「塗る時間そのものを楽しむ」こと。
今日の気分に合う一色を手に取って、あなたのペースで最初の一歩を踏み出してみてください!



コメント